今回は、「ラストマイルネタバレ暗号の意味は?ロッカーの数字と犯人の動機を考察!」というテーマでお送りしていきたいと思います。
MIU404とアンナチュラルと世界がつながっている「シェアードユニバース作品」として話題の映画「ラストマイル」。
観客を最後の最後まで引き込む巧妙なプロットと、緻密に練り上げられたキャラクターたちが魅力の作品です。
ミステリー映画とういことで劇中には様々な謎があり、詳しく説明されていない「ロッカーの暗号」もその1つ。
「2.7m/s→0」「70kg」これらの数字は、一体何を意味しているのでしょうか?
ストーリーの鍵を握るこの暗号のようなロッカーの数字には、多くの謎が隠されています。
これらの要素がどのように物語と結びつき、犯人の動機にどのような影響を与えるのか。
そして謎が解けた時、この作品が提示する本当のメッセージが明らかになります。
それでは、ロッカーに書かれた数字の暗号と犯人の本当の動機について、一緒に考察してみましょう!
※注意:この記事はネタバレを含みますので、内容を知りたくない方はブラウザバックをお願いします。
Contents
「ラストマイル」ネタバレ:暗号の意味は?
結論から解説します。
- 2.7m/s → 秒速2.7メートルで進むベルトコンベアのスピード
- 70kg → ベルトコンベアの耐荷量は70kg
- 0 → 耐荷量は70kgを超えるとベルトコンベア止まる
暗号自体の意味は上記になります。
山崎佑が飛び降りた理由
山崎佑(中村倫也)がベルトコンベアに飛び降りたのはなぜなのでしょうか?
想像がつきにくいことですが、仕事での過剰なプレッシャーに追い詰められた人間は正常な思考ができなくなります。
・圧倒的なノルマ
・本社からの過大な要求
・いつ立場を追われるかもわからない恐怖
・婚約者から退職を否認されている
これらは、変に真面目で勤勉な日本人には時にとんでもない苦しみを生み出すのです。
そのため、自らの命を絶ちたかったわけではなく、単純にベルトコンベアが止まればプレッシャーから解放されると思ったのかも知れません。
山崎佑は、アメリカのような結果が全てのような企業には向いていなかったのかも知れません。
放置されたままの暗号の謎
映画の冒頭では、物流センターのロッカールームに「2.7m/s→0」「70kg」という謎めいた暗号が書かれているシーンがあります。
この映画の脚本を手掛けた野木亜紀子さんは、「ずっと放置されたままのものを描きたかった」と語っています。
これは、日本のあちこちに存在する「みんなが思っているけど言わない問題」を象徴しているようです。
そのため、ロッカーの数字の意味をみんなが理解しているからこそ消されることはありません。
無意味な落書きだとは思われていないのです。
しかし、その文字が訴えるように状況を改善しようと行動するわけでもありません。
結果として、あのロッカーの文字はそのまま残り続けています。
もしかしたら、あの暗号は山崎が書いたものではなく、彼の前からずっとそこにあったのかも知れません。
そして、山崎が具体的な行動に移したという話だったのかもしれません。
その文字は物語のラストまで消されることなく残り続け、後任の岡田将生演じる梨本にも受け継がれていきます。
「ラストマイル」ネタバレ:ロッカーの数字
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物流センターで飛び降りた山崎佑のロッカーには、「2.7m/s→0」「70kg」という謎めいた暗号が残されていました。
この暗号は、「秒速2.7mで進むレールの耐荷重は70kgで超えると秒速0m(止まる)」という意味を持ちます。
ロッカーに残された「2.7m/s→0」「70kg」の謎を解く
5年前に物流センターで働いていた山崎が、自分の体重であればベルトコンベアを止められると考えたメッセージであると考察します。
別の解釈としては、秒速2.7mで歩く人間の平均体重は70kgであり、秒速0m(歩かない)になったら死んでいるという意味も込められているのかも知れません。
山崎は、ベルトコンベアに飛び降りてシステムを止めようと試みました。
または、その環境の過酷さを訴えるためだったのかも知れません。
物流センターでは効率性が最優先され、労働者たちは厳しい条件下で働いています。
その中で、この人物は自らの行動を通じてシステムの停止を試みましたが、それは一時的なものでしかありませんでした。
ベルトコンベアは、彼の体が取り除かれた後、再び稼働を始めます。
それを見た山崎は「バカなことをした」と嘆きます。
このシーンから、労働者個人の犠牲があろうとも大きなシステムの中では無力であるという現実を暗示していると感じます。
物流センターの過酷な労働環境が暗号に与えた影響
物流センター「デイリーファスト」は、効率性と合理性を極限まで追求した場所です。
ここでは、社員9人に対して800人の派遣社員が働いており、非常にシステマチックに運営されています。
センター内では、正社員と派遣社員の間に深い溝が存在します。
例えば、正社員の舟渡エレナはタクシーで移動する一方、派遣社員たちはバスに詰め込まれて移動するなど、待遇の違いが明確に描かれています。
また、物流センターは大量の荷物を迅速に処理するために設計されており、労働者たちは過酷な労働条件に置かれています。
特に、ブラックフライデーのようなセール期間中は、労働者たちにさらなる負担がかかります
このセンターの雰囲気は、効率性を最優先するあまり、人間性が失われがちな環境を象徴しています。
労働者たちは機械のように扱われ、個々の存在が軽視される一方で、システム全体の効率が重視されるのです。
このような環境が、映画のテーマである労働者の過酷な現実と、それに対する抗議の行動に発展していきます。
「ラストマイル」ネタバレ:犯人の動機を考察
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誰が何のために爆弾を仕掛けたのか?
残りの爆弾はいくつで今どこにあるのか?
連続爆発事件の容疑者として山崎佑の名上がります。
しかし、彼はセンター内でブラックフライデーが怖いと言い残して飛び降りて、5年前から昏睡状態でした。
実は、舟渡エレナが犯人ではないかという展開もりましたが、本当の犯人は山崎佑の婚約者であった筧まりかでした。
筧まりかが犯行に及んだ経緯
自分の彼氏が植物状態になり、その原因を作ったデリファス社を恨んでいたという事実がある一方、今回の事件は小さな子供を含めて何の罪もない人たちを犠牲にしねない出来事でした。
犯行するにしても、「無実の人たちを無差別に巻き込みすぎでは?」という、モヤモヤした感情が後に残されたままでした。
肝心の本人は、映画の冒頭で死んでいるわけですから、真意が語られることはなく、やはり恨みによる犯行としか理解できません。
絶望して悪に染まってしまったという見方もあります。
しかし、彼女自身のキャラクターから山崎佑を追い詰めた会社の事実は明らかにしたいという思いは伝わるものの、心の奥底に秘めた絶望や悲哀は分からないままです。
ただ1つ分かることは、デリファス社の社訓にもある「カスタマー・セントリック(顧客中心主義)」。
筧まりかは山崎佑が会社に殺されたと考えると同時に、その会社が顧客の欲望を叶える場所だったということも知っていました。
日本中に広がるデリファス社の恩恵を得ている私たち全員も同罪なのだと考えるに至ったのではないでしょうか?
だから、彼女にとってはそれが子供であろうともカスタマー・セントリックの考え方を否定するために犯行を実行したのです。
箱を開けないと被爆しないようにしたのは、物流を必死に動かしている人たちへ被害を与えないためです。
しかし、彼女がどれほどの覚悟で事件を起こしたのかが伝わるのが、1つだけ起爆しないかも知れないと言っていた爆弾をあえて使ったこと。
部屋中をガスで満たして引火させ、顔面に火を浴びながら起爆スイッチをした彼女は、自分が苦しむ死に方をしようという覚悟があったからです。
このことから、他の犠牲者のことも何も考えていなかったわけではなく、狂っていたわけでもありません。
少なからず罪悪感というものがあったことが伺えるのです。
筧まりか犯行の理由
山崎佑の恋人である筧まりかは、なぜ自らの命を犠牲にしてまで連続爆破事件を起こしたのでしょうか?
これは、デリファス社への復讐と同時に、自らへの贖罪だと考えられます。
筧まりかは舟渡エレナに、アメリカで次のように語っています。
「罪を犯したのは自分か、世界か。自分であれば罪を償うが、世界ならば罪を償ってくれるのか。」
この発言から、筧まりかは山崎佑が飛び降りた原因を2つに分けて考えていたことがわかります。
- 自分に原因がある場合
- 結婚を間近に控え、大企業で働く恋人に仕事を辞めないように圧力をかけた。
- 世界に原因がある場合
- DAILY FASTが強制労働をさせ、過労によって自ら飛び降りた。
ここで注目すべきは、山崎佑が植物状態とはいえ現在も生きていることです。
恋人が生きているのに、筧まりかはなぜ自らの命を犠牲にしてまでデリファス社に復讐を企てたのでしょうか?
【結論】犯人の動機
もし私が筧まりかの立場なら、恋人の傍にいたいと思うし、デリファス社への復讐心が燃え上がるかも知れません。
しかし、過労が原因だと考えるなら、山崎佑が飛び降りた理由と同じく、ベルトコンベアを止めて物流を混乱させる戦略を考えるはずです。
筧まりかが自らの命を懸けたのは、山崎佑に結婚するから仕事を辞めないようにプレッシャーを掛けたことへの深い後悔があったからではないでしょうか。
まだ爆弾はある
舟渡エレナは、本社にいるサラから送り込まれた人物でした。
サラが爆弾の件で脅迫メールを受け取っていたから、その情報を削除するために梨本だけでなく、本部長の五十嵐にも知らせずに山崎佑の情報を削除するようにエレナに命じていたのです。
Ⅹ線検査の機械を1日も立たないうちに日本に導入できたのは、このサラの力も強かったものと思われます。
しかし、爆弾のことまで知らなかったエレナはさらに失望し、デリファス社を辞職する決意をしてしまいます。
そして、ラストシーンでエレナがサラに対して言った「まだ爆弾はある」という発言。
これは物理的な爆弾のことではなく、次の山崎佑になる人間が他にもいることを示しています。
そして、その人物はおそらく今回の失態で人事降格にあった五十嵐。
彼もまた強がっていましたが、山崎佑の事故を受け止めきれず自分自身を守るために強い姿勢を装っていたのです。
まとめ
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今回は、「ラストマイルネタバレ暗号の意味は?ロッカーの数字と犯人の動機を考察!」というテーマでお送りしてきました。
ロッカーに残された「2.7m/s→0」「70kg」という暗号は、人類が手にしたテクノロジーと現代社会が抱える闇を象徴するメッセージでした。
効率性を追求するあまり、人間性が失われがちな現代社会において、個々の労働者の声がどれほど無力であるかを痛感させられます。
ラストマイルは、単なるエンターテインメントにとどまらず、社会問題に対する深い洞察を提供する作品です。
数字の意味や犯人に動機に関して、少し難しい内容に感じるかも知れません。
ですが、結論として「ラストマイル」は映画としてめちゃくちゃ面白いです!
映画だからといって無理やり壮大にした感じもなく、こじんまりもしておらず、イイ感じに盛り上げてくれるエンタメムービーです。
物語としては完結させつつ、余韻を残した仕上がりになっていて映画ならではの楽しみ方も できるようになっています。
映画館で見た方や、これから見る予定の方も今回のネタバレ記事を読んで頂ければ、よりこの作品を楽しめると思います!